_ [etc] 猫から親孝行を習う。死んでから。

知人の実家で飼ってる猫が死んだとのこと、20歳overの大往生。もともと知人が拾った猫らしいがその後知人は上京しているので、かわりに実家の父上が看取ることになり号泣。

を見て思い出した。うちもそうだ。2回も。

高1の時だったか、猫を拾った。斜向かいの家で5匹兄弟が生まれ、よくうちの庭にも来た。釣竿の先にタワシをつけ、二階ベランダから壮大な猫じゃらしで日がな遊んでいた。(そんなに長時間遊んでたわけではないが） 雨の日に茶トラの1匹が弱り、母猫も困って鳴いていた。

それを見ながら車で外出した。

帰ってきても状況変わらないので連れて帰り、お湯で拭いて温めた。瞬膜が張り出し元気もないので「明日、そのうち死ぬかな」とか思ってたが徐々に回復。手と目がピクピクしていたがそれも完治。しゃあないので流れで飼うことに。オス猫を「チャー（charじゃない)」とオカンの鬼センスで命名。この時生後3,4ヶ月か。
このときなぜか兄弟が一人紛れ込んできた。メス猫。当然のように「ミケ」と鬼センスアゲイン。 人間4人と猫と猫と金魚とスズメの暮らしが始まる。 喧嘩弱いのに常時鉄砲玉のチャー。それを我関せずで眺め、負け確定してから助けに行くミケ。 なでてくれなめてくれとミケに寄っていくチャー。最後には追い払われるミケ。

12年経つ。俺は東京を追われ(てない)金沢にいた。
糖尿になったチャー。

修論終わって「ああ、また東京にもどるんだなあ」と8Fの水槽やら亀やらギターアンプやらベッドやらの片付け（どれも研究室の自席、助手の隣）をしてるとPHSに電話。「チャーちゃん死んだで。」
弱ってるのは知ってた。

帰省すると骨壷があった。俺の分だけ少し骨が残してあったような気もする。庭に埋めた。バイバイ。初の家族親族とのお別れ。(その後10年経つが誰も死なない)
死ぬ前はガリガリで、10歩歩いてはペタンみたいな状況だった。 インシュリンを毎日打ってた。俺も1回だけ打ってみた。皮つまんでプス。多少は痛いやろうに、慣れたのか我慢してるのか暴れない。いやちょっとは抵抗してたか。いつもは二人がかりでやってるって言ってたしな。
死ぬ2,3日前、もうなかよしペロペロもしなくなってたのに、突然なかよしペロペロしたらしい。オカン談。

「なあ、俺もう死ぬねん」
「ほんまか。いろいろあったな」
「ほんまやで。隣の家のニワトリ食うたりな。」
「言うたらあかんで」
「わかってるって」

みたいな会話があったのかな、あってほしいなと思ってしまう。(これは95年とかで元気な頃)
動物は死を理解するのかな？犬は3歳児並みらしい。

オカンは徘徊を始め、(数人でのウォーキング)その中で白黒の子猫(ノラ)と仲良くなる。→しばらく後に拾ってくる。懸念の1つであったオカンセンスも10年以上すると「白黒だからパンダのパンちゃん」と見事な進化を見せる。

ノラ投入当初、老猫は怖がって逃げ回っていたようだが、そのうちなじむ。ただ歳も違うのかベタベタはしないようだ。
数年経過。

子供は覚えてるだろうか。おばあちゃんの家には猫が2匹いた。
ミケは子供のことを見ててくれるかな？
「一瞬しかおうてへんし、知らんわ。ワシャ寝る」

チャーの経験から、やたらめったら延命しないと決めてたみたい。死ぬ数日前に大発作起こして周りが発狂しそうになってたのは誰の時だっけ？2008/03/05,永眠。ギリギリ10代か。永遠の二十歳か。

勝手猫語り終了。ええと思い出した、知人の話から始まった。
「オカンはいつも猫との別れを一人でしてる(他の猫とか金魚は一緒にいるかもしれないが人間は自分だけだ)。俺はいつもいない」とか思ったがミケの時はたぶん老夫婦いたと後で聞いた気がする。でも何人いようが泣くけどな。

もっと子供見せたったらええんかな、と思った。すぐにはできひんけど。
できるようになったら今度は親が死んでたりな。
ああ、人は学ばないwwww

どんどん記憶が薄れていってるのを再確認したから、それだけでも書いた意味はあったっぽい。